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「そうか、元気で…やってるんだな…」


「ああ…うん。元気だよ元気元気」



お父さんも帰ってきたところで久々家族そろってご飯を食べた。



お父さんと向き合ってご飯を食べるのはやっぱり何となく緊張する。お父さんも同じ気持ちなのかギクシャクとしたぎこちなさはあるものの、重たい空気では無い。



ぎこちなさを取り払うようにしてあたしは「ああ…」思い出したように声を上げた。



「お父さん、外雨ふってた?」


「さっきな、丁度家に着く頃に降ってきたな。傘は持ってきたのか?」


「あたしは…持ってきたけど」



―――優はもう帰ったかな?雨に濡れてたりしないだろうか。




時計を見れば9時を回ってる、食べ終えた食器を台所に運び、勢いよく蛇口を捻った。さっきまでは聞こえなかったパラパラとした打ち付けるような音が窓の外から聞こえてくる。食器を洗いながらも振り返れば強い雨が降っていた。



「ねえ、あたし食器洗ったら帰るね。」


「急いでるの?もう少しゆっくりしていけばいいのに」


「俺が車で送ろうか」


「大丈夫だから心配しないで、ちょっとね知り合いの子、傘持ってたかなーって心配になって。」



洗った食器を隣に立っていたお母さんへと渡す。流れ作業で拭いてくれていたお母さんが最後の皿を食器棚へとしまった。



心配は心配だけど、どこに居るかが分からないから何の意味も無いんですけどね。まあもし、運良くその辺りで会えればいいなと思って。