それはとても寂しいし、とても悲しい。 でも、大丈夫。 わたしには奏多との思い出があるから。 「昨日、手紙が届いたよ」 父さんがそっとわたしの前に差し出した。 白い封筒にはでかでかとわたしの名前が書いてあった。 その文字を見つめていたら、あの計画書のことを思い出して口許が緩む。 しばらく見つめていたら、奏多との思い出が一気に溢れ出した。