遠慮がちに見つめる目に、これ以上聞いても無駄だということしか分からなかった。
「何か食べないと、1週間も寝てたのだから元気が出ないわ!
食べたいものある?」
取り繕うように彼女は明るく笑った。
「お腹すいてないから」
「駄目よ。
うーん、それなら消化に良いものを持ってくるわね」
綺麗に笑って部屋を出ていった。
見張りってこんなに簡単に離れていいんだっけ?
そんな疑問を抱えながらも、一葉の存在に簡単にはここを出してもらえないことを悟った。
新撰組はどうなっただろう。
皆無事に戦いを終えただろうか。
ノアは彼らの元へちゃんと辿り着いたかな。
さっきから私の頭を占めるのは、多くの疑問ばかり。
分からないことが多すぎて気分が悪い。
バタリと上半身を倒すと、片腕を目の上に持っていく。
1週間眠っていたと言っていたのに、体の回復はまだ不完全。
もう少し様子見するしか…ないか。