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爆破されたのは、居館以外のそれぞれ一部だったが、全体の損傷は大きい。


兵は黒い鎧の者と銀の鎧のものが多数横たわっている。



「あっ!!」


城から出てくる追加の兵たちのうち1人が私に気づいたらしく、声を上げた。


が、他の兵たちと口論している。




「赤木様が捕まえた赤髪の…」

「それどころでは無いだろう!」

「だが……!」



不測の事態に指揮官に伝えに行く時間もなく、私の登場が混乱を招いているらしい。


私としても時間が無い。

ここにいるのはまずい。



「あっ!!!!」


気が削がれているうちに、その場から離れて、一番見下ろせる位置に移動する。



屋根の上から兵たちの様子を見ると、狼狽えていたようだったが、見なかったことにするのか先を急いでいた。



安心しながら、ぐるっと周りを一周見渡すと、城門付近で交戦がある。


目を細めて見つめると、新撰組の羽織が見える。



「ぐっ!!!!」


敬助が左腕を抑えながら倒れ込む。


「山南さん!!!」


すかさずフォローに入るのは、一。


あんなに大きな声を張った彼を見たことがなかった。