「ゆーと、くん?」


ふいに女の子から駆けられた言葉は急には受け取れず、宙に舞う。




「なっ

なんだよ?」




ませたガキだった僕は、いつもなまいきな口調だった。




その時だって恥ずかしくなった僕は怒ったような口調で言う。



女の子は少しおびえたように口を開いた。


「かっ



かっこいぃ...名前だね!!!」




僕は、恥ずかしくて顔を赤くしながらそっぽを向く。




となりでは、キミがクスクスと笑っている。







「わたしは愛飛ってゆーの!!!」