何故!?そんな疑問より先に出たのは『懐かしい』という気持ちで、私は母校の天井を仰いだ。

「札付きの不良は生徒指導も怖くないって??そんな髪の毛してたら殺されるよ」

日名子のくちまわしは今も昔も変わっていない。

ふと廊下の窓ガラスに映る自分を見て、笑えてきた。

金髪に、耳にも口にもピアス。

そしてこめかみには大人ぬなっても残っている程の怪我だった喧嘩のあと…

そうだった、私は札付きの不良で…荒れていたんだったなあ…

「早く教室戻っておいでよ」

日名子は不敵に微笑んで、私に背中を向けた。