AM7:55
学校までの通学手段は自転車だ。
友達との待ち合わせ場所は学校まで20分のファミレスの前。
家から待ち合わせ場所までは10分ほど。
待ち合わせ時間は8時。……のはず。
8:00になっても友達二人はまだ来ない。
こんなの日常茶飯事。
8:05
ナギちゃんと唯ちゃんおそいな
そろそろ来ないと遅刻しちゃうな・・・・
置いてっちゃおうかなあ...
「ゆめ子ごめん!」
「ごめんね~」
やっと来た二人の友達は
ナギちゃんこと安藤 渚と
華ちゃんこと伊原 唯 だ。
しっかり者のナギちゃんと
お調子者の唯ちゃんと
いつも三人で学校に行くんだ。
「ううん、大丈夫!」
本当は結構待ってたんだよ。
って言いそうになるのをグッと飲み込んで
毎日同じ返事をする。
どうしていつも遅れてくるのに
二人は一緒に待ち合わせ場所まで来るんだろう。
ナギちゃんと唯ちゃんは家が近いわけでもないし、
どちらかというと
ナギちゃんと私のほうが家近いんだけどな。
・・・・なんてね。
五月の風が生暖かく顔に触れる。