あの後、ご飯を食べた私達は席に戻ってきた。



「この項目を足せよ。」


「はい。」



私の隣に座り、私の仕様書を見ながら指摘する健人さんと二人で仕事を進める。



「まあいいだろ。」


「あ~、終わった。」


「お疲れ。」


「健人さん、ありがとうございます。」



私は深く頭を下げてお礼を述べた。頭を撫でる健人さんに頭を上げた。



「週末、泊まりに来い。」


「えっ?あっ、はい。」


「言っておくが、違う意味で徹夜だから。」


「…………。」



熱くなる頬を手で抑えた。



「花菜、可愛い。」


「なっ、からかわないでください。」



笑う健人さんにもう一度頭を下げた。



「本当にありがとうございました。」


「ああ。資料だけ用意しておけ。少し仮眠するぞ。」


「あっ、はい。」



資料をプリントアウトし、私は健人さんと社長室に向かった。