コンコン。



「失礼します。坂本さん、障害のメールが。」


「わかった。悪い、長嶺。」


「はい。」



緊急の障害メールが発生したらしく、急ぎ足で坂本さんと清水さんが戻っていく。


私も片付けをして自席へと戻る。



「長嶺。」


「はい。」



険しい表情の坂本さんに呼ばれ、一気に嫌な予感がしてきた。


坂本さんの席の隣に立つ。



「システム統合のテストで障害だ。長嶺が作り込んだ部分だ。」


「………すみません。」


「誰にでもある事だ。長嶺が責任をもって直せ。出来るか?」


「はい。」


「清水、解析を手伝ってやれ。」


「はい。長嶺、来て。」



清水さんが私の隣に椅子を持ってきた。急いで自分の席に腰掛けた。


清水さんの指示で、自分が作成したプログラミングをデバッグしていく。


システム統合のテストの障害資料を元に障害を探せば――――――。



「長嶺、ここだね。」



清水さんの言葉に頷いた。