「え、ええーーーーっっ!?」



あゆと海斗が目を大きく見開き、呆然として私と島本さんをみつめた。



「今、話した通りだよ。
私達も、あゆと相川さんを騙してた…本当にごめん…!」



私と島本さんは、深く頭を下げた。



そのうち、相川さんがぷっと噴き出して、大きな声で笑い始めた。
あゆもつられて笑い出す。



頭を上げた私達も、なんだか無性におかしくなって…
知らないうちに、皆、笑ってた。



「なんだ、なんだ…?
俺達、悩まなくて良いことで、ずっと悩んでたのか?」

「私…今日で美穂との友情もおしまいかって思って、本当に泣きたいような気分だったんだよ。」

「それは私だって…!」



結局、私達は、皆、おさまるべきところにおさまったっていうか…
打ち明けてみれば、何も問題もなくて…



「本当に良かった~!
じゃあ、これからも四人でいろんなとこに遊びに行けるね!」

「来月オープンの水族館、早速行こうぜ!」



さっきまでの深刻な雰囲気はどこへやら…
あゆや相川さんは、本当に気持ちの切り替えが早いんだから。
でも、そのおかげで、私もずいぶんと気が軽くなったよ。



「私達…結婚を前提に付き合ってるんだ。」

「えっ!?もうそこまで?」

「うん…美穂や島本さんを裏切ってまで付き合ったんだから、絶対に結婚しようって決めたんだ。」

そう話すあゆに、相川さんが微笑みながら頷いた。



「そうなんだ…」

なんだかちょっとびっくりしてしまった。
二人とも、そんなに真剣だったなんて…



もしかしたら、あゆ達は、私達よりもずっと強い罪悪感を感じていたのかもしれない。
だからこそ、そんなに真剣なのかも…
そう思ったら、チクッと胸が痛んだ。