ロシアの昔話『雪姫』

そうして出来上がった雪だるまはというと


帽子をかぶって
手袋をはめ
長靴をはいた

可愛らしい女の子の雪だるまなのでした。

雪だるまを見つめ
おじいさんは言いました。


「おばあさんや、この子の名前はどうするかの」

「そうですねぇ...」


2人で考えている時でした。
「私の名前はカーシャですのよ」


突然雪の女の子は口をきき、おじいさんとおばあさんに抱きついてきたのです。


白いほっぺたはみるみるうちにピンク色に
炭で作った髪の毛や目は本当の髪の毛と目になりました。



おじいさんとおばあさんは大喜びしました。


その後におじいさんとおばあさんは自分達の家に連れていき

「今日からあなたはウチの子だよ」


と言って大切に育てると決めたのでした。



それでもまだ寒い冬は続くのでした。


そんなある日おばあさんはカーシャに言うのでした。


「カーシャや、近所の子たちと遊んでみてはどうだい?」

「あら、おばあ様。よろしいのですか?」


カーシャは目をキラキラと輝かせ聞き返しました。


おばあさんは窓の外を見て言います。

「行ってきたら?きっと楽しいですよ」

「では、おばあ様。行ってきますわ♪」


そう言ってカーシャは外へと出かけていきました。

「はじめましてですわ♪」


「あら、初めて見る顔だね!はじめまして~!」

可愛いっ!!
「おぉ!可愛い子だ!」

こ、こんな可愛い子見たことないよ...

「はじめまして、ってコラ!アランもちゃんと挨拶しろって」

「え?!あ!は...はじめまして!」



_フフッ___

女の子は微笑み軽い自己紹介を始めた。




「私、カーシャって言うんですの。よろしくですわ」




そう言ってカーシャはニコッと笑って見せた。





この瞬間僕は恋に落ちた。

「私の名前はオルガ!よろしくねカーシャ♪」


そうだ、僕の隣にいるこの女の子は
オルガ。僕と同い年で12才

実はオルガ...

「俺はミハイルだ。カーシャよろしくな」

そう言って手を差し出すミハイル
カーシャは笑顔で手を取り握手をしている。



ズキッ___



「ミ、ミハイルばっかずるぃ~!
僕ともして!僕「アラン...よろしくですわ」

そして、カーシャは手を差し出す。




ドキッ___


その微笑みは反則だよ...



「それで、皆さん何してたんですの?」


「あ、えっと…何してたんだっけ?!」


だめだぁ、
テンパっちゃう...


でも、一目惚れなんて...


「おーい、聞いてるか??」
「アランってばー!」
「ふふふっ」

「え、あ!ごめん!なんも聞いてなかった」


あー、ほんと頭ぼーっとする...

「これから、皆でオルガの家行く事になったからな!」

「あー、おっけっけ~」

オルガの家になったのはきっとここからすぐ近くにあるからという理由からだろう。


それにしても、さっきから、僕達の会話を聞いてカーシャはクスクスと笑っている。

なんかそんな面白いこと言ったかなぁ


それにしても本当にオルガの家は近い。

すぐに着いてしまった。


「ようこそ!私の家へ」

オルガはカーシャに向けて言った。

「おじゃましますわ♪」


そう言って女の子2人でどんどん先に行ってしまった。



いやいや!!
いくら僕達ここ来慣れてるからってさぁ

「ちょっと扱いがひどいなぁ…」
「ミハイル...ほんとそれ」

そんなこと言いつつもオルガの部屋へと向かった。