ロシアの昔話『雪姫』

「それで、皆さん何してたんですの?」


「あ、えっと…何してたんだっけ?!」


だめだぁ、
テンパっちゃう...


でも、一目惚れなんて...


「おーい、聞いてるか??」
「アランってばー!」
「ふふふっ」

「え、あ!ごめん!なんも聞いてなかった」


あー、ほんと頭ぼーっとする...

「これから、皆でオルガの家行く事になったからな!」

「あー、おっけっけ~」

オルガの家になったのはきっとここからすぐ近くにあるからという理由からだろう。


それにしても、さっきから、僕達の会話を聞いてカーシャはクスクスと笑っている。

なんかそんな面白いこと言ったかなぁ


それにしても本当にオルガの家は近い。

すぐに着いてしまった。


「ようこそ!私の家へ」

オルガはカーシャに向けて言った。

「おじゃましますわ♪」


そう言って女の子2人でどんどん先に行ってしまった。



いやいや!!
いくら僕達ここ来慣れてるからってさぁ

「ちょっと扱いがひどいなぁ…」
「ミハイル...ほんとそれ」

そんなこと言いつつもオルガの部屋へと向かった。
ちょっと長い廊下を行った...

右側の部屋が...


オルガの部屋っと!


僕は勢いよく部屋の扉を開けた。
そうすると...いつものお決まり
「もっと優しく開けてよね!」


怒ったふりをしながらオルガが言うのだ。


でも、今日からはちょっと光景が変わった。

その隣でカーシャが微笑んでいるのだ。


本当に天使みたいなそんな感じの可愛さっていうか...


「ねえねえ!恋バナしよ!!」


オルガだ。
オルガは誰とでも恋バナをしたがる癖がある。

でも、僕達にそんなことを提案してくるのは初めてのことだった。


「んなん、付き合ってらんねーよ!」


僕は乱暴に言ってしまった。

しまった…


「アラン、お前...「アランってば、いいじゃないですか。皆で恋バナしましょうよ?」


僕は顔が赤くなった気がした。
自分で自覚出来るくらいだから...

相当赤いんだろーなぁ


「わ、分かったよ!
付き合ってやればいいんだろ!」


フフッ___


「アランって、思っていたよりも素直な人なのですね」

そう言ってカーシャは微笑んだ。


ドキッ___


やっぱり...カーシャの微笑みは反則だ。


そして僕達はそれからというもの4人で一緒に遊ぶようになった。


時はまだ...寒さがおってくるほどの冬である。


「あぁ!やったなあ!ミハイル!」
「はは!やり返して...っうわ!」

「ふふっ!当たりましたわ~」
「私だって負けないんだからァ!」


この日4人は雪合戦をしていた。

ペアはちょうど4人なので

ミハイル、オルガ VS アラン、カーシャ

である。
「ねー!ミハイル~疲れたー」
「そうか...アラン、少し休憩にしないか?」


ミハイルはアランにそう提案した。


アランは明らかに嫌そうな顔をする。
そんなアランだったが何かをひらめき


「いいよ!」


そう言ってアランはとびっきりの笑顔を作った。


「あら、アランはもっと遊びたいのではないのですか?」


カーシャはアランにそっと話しかける。



そうさ、僕はもっと遊びたいよ!
でもね、こうすれば...


「カーシャは僕と遊ぶだろ??」

2人きりに...

「ええ、もちろんですわ♪」

なれる!!!


そうしてアランとカーシャは遊び続けているのでした。


「なぁ、アラン。」


夢中になっているアランは気づきません。


「もう、お昼だから俺帰るぞ~」
「私も帰るからねー」


そう言ってミハイルとオルガは帰ったのでした。

___ぎゅルルル


あっ、腹なった......

か、カーシャには聞こえてない...はず...


「アランお腹減ったんですの?」


き、聞こえてたぁぁ。。

アランは恥ずかしくなり顔が赤くなってしまった。


「あら、アランってば照れているのですか?」

_フフッ___

「可愛らしいですわね」


カーシャはそう言って微笑むのだ。


鼓動が早くなるのを感じた。
本当に...カーシャといるとドキドキしっぱなしだ。


「カーシャあのさ」
「なんですの?」


ほら、俺...誘えって...
お昼一緒に食べよって…
家来いよって...


「なんですの?アラン?」
「...」


そして、俺は決意した。



「お、おおお昼...お、俺んちで食わねぇ?」



そう言った俺の声は震えていた。




それを聞きカーシャは


「もちろんいいですわ♪」


満面の笑みを浮かべって言ったのだった。









✱✱✱✱


僕たちはお昼を食べていた。


な、なんつーか。
やっぱカーシャ可愛すぎだって...

このさぁ、幸せそうに食べてる顔とか
まじ、全部がいちいち可愛いんだって...


「なんですの??顔になにかついています?」
「あ!いや!可愛いなぁって」


はっ、し、しまった!!!


「そ、そんなことないですわッ」

カーシャは下を向いてしまった。
僕も恥ずかしさのあまりにそっぽを向いてしまった。