今……彼はどうしてるだろう……
焦らないでいよう……

いつだってハッピーエンドを夢みていた

もう離したくない
一緒にいたい
今度こそ……

彼と過ごす癒やしの時間
言葉にしなくても通じあってると思ってた
愛しくて胸がいっぱいになる
これからも同じ空気を感じていたいな

だけど現実は……
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仕事帰りに駅前で彼に会った。これはチャンス?

「仕事帰りですか?食事でも……」
「ごめん。待ち合わせしてるから……」
なんだ……残念……と思ってたら
「アキちゃん……遅れてゴメンね」って、女がやってきた
「そんなに待ってないから……」
「あの……人は?」
「たまたま会っただけだよ。仕事の取引先の人だよ。」
「そうなんだ。」
「あ、キミにも紹介しておくね。妻の美緒です。」
「え、結婚してたんですか……」
「ええ、それじゃ……」
2人で仲良さそうに手をつなぎながら、立ち去る。

仲良かったから……てっきり……私ってばかげだ。恋してたのは、私だけだったのかなぁ……

そのまま家に帰る。部屋で1人で泣いた。明日になったら終わりにするから、今は少しだけ泣かせて……

全部夢だったらよかったのに……夢じゃなくて現実だよ……
これが現実なんだ。夢見たハッピーエンドは崩れていく




このまま終わりたくない

あなたを知る度欲が出てくる

不器用だけど優しいあなた
あなたの優しさにふれる度に愛が募っていった
あなたを知る度にもっともっと知りたくなる

寂しくて流した涙も
ついてしまった嘘も
きっとずっと消えない
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他の物を失っても、ひとつだけ絶対欲しいものがあった。目の前のことでいっぱいいっぱいで、まわりが何にも見えなくなっていた。私、余裕がなかった。

あんなに頑張ったのに、彼は私のものにはならなかった。彼が付き合ってるのは、私じゃない。彼だって、誰かを好きな気持ちは同じなのに……それは私じゃない……んだ。

会社も辞めて、友達もいなくなり、私には何もなくなった。それでも毎日は普通に過ぎていく。

彼が離れていった今……自分の未熟さに嫌けがさす。もう全部嫌だ。自分の気持ちを押しつけるだけで、まわりが見えていなかった。みんなが離れていくのも当たり前だ。今ならわかる。だけど、もう遅い。




どんな時も彼はちゃんと見てくれていた
愛されてるって感じて幸せだった

それでも幸せはあっというまに崩れた

彼が幸せになれるように別れる
後悔はしない
すっぱり諦める

別れを告げる時がくるなんて……
どこにいたっていつも彼の幸せを願う
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最近、アキラが仕事で帰りが遅い。今まではこんなことなかったのに……不安になる。

電話が鳴った。
「彼と別れないと、会社潰すわよ……」
それだけ言って、電話が切れた。

会社の社長はアキラの父親だ。電話をすると、あの時の彼女の父親が社長をしている会社が取引をやめたりして、大変なことになっていることを聞いた。
「美緒ちゃんはきにすることないよ。」って言われたけれど、そんなわけにはいかない。

幸せを感じていたのは、私だけだったのかなぁ。一緒に暮らし始める前よりずっと息苦しい。酸素が足りない感じ。こんなんじゃ、一緒に暮らさないほうがうまくいってたってこと……だよね。恋って、やっぱり難しい。

「今日だけでいいから、一緒にいて……」
「何言ってんだよ。ずっと一緒にいるよ。」
こんな幸せな言葉をもらっても、気持ちは嘘をつくことだってある。美緒は、別れることを決めていた。

恋が終わっても、あなたの幸せを願って……
あなたの幸せが、私の幸せ……

アキラが眠る深夜。離婚届けを置いて、家を出た。アキラと暮らす前に住んでいた家に戻った。みんなが幸せになれるのなら、諦めようって思えた。

たしかにアキラとの間に愛はあった。この気持ちがあれば、なんでも乗り越えていける。幸せな思い出が、今も心の中でキラキラ輝いている。


よそ見なんてもう許さないから……

あなたの好みになるから
私と付き合ってよ

あなたは私を焦らせて楽しんでる
早く捕まえにきてよ……
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早く別れて、私を迎えにきてよ……私は、あなたを待ってるのに……こんなに焦らせて……意地悪……

だから、あなたに会いに会社に行った。知ってる受付嬢に声をかけた。
「何しにきたの?」
「彼に会いにきたんだけど……」
出てきたのは彼じゃなくて、社長だった。
「何しにきたんだ。」
「彼に会わせてよ。あの女と別れたんでしょ?」
「2人なら別れてない……」
「あれだけ言ったのに、会社のことを何も考えてないのね……」
「キミとは違う……彼女は、会社のことを考えて家を出たそうだ……」
「なーんだ。それなら……」
「キミと付き合うことはない。アキラのことなんて何も考えてない。アキラの犠牲がなければ会社が潰れるなら、それでかまわない。」
「な……何言ってんの……」
「私が話せば……」
「話してもらわなくて、かまわない。」

受付の所で話していたので、さっきの受付嬢が聞いていたことにも気づかなかった。
「どういうこと……?」
「聞いての通りだよ。」
「若社長が浮気したんじゃなかった……の?」
「そんなわけないだろ?アキラは、美緒ちゃん一筋なんだ。」
「今も無理やり押しかけてきたんじゃなかったの?」
「別れてから、赤ちゃんができたことがわかったから戻ってきてくれた。って、聞いてるけど……この女が何を言ったのか、知らないけど……」

「全部……嘘だったの?みんな信じていたのに……」
「そ……それは……私をふるから、悪いのよ。あんな女より私の方が彼に似合うに決まってるじゃない。ねー、そう思うでしょ?」
「ふざけないで。あんたには、怒る気も失せた。」
「あなたも、見る目がないのね。これだから、貧乏な人はイヤだわ……」

そこへ社長室の秘書がやってきた。何か話してる。
「そういうことだから、帰ってくれ。」

結局、彼には会えなかった。


彼女が出ていった
だけど彼女の本心じゃない

彼女と暮らすのに
後ろめたさを感じさせたくなかったから……
何も言わなかった

こんなことになりたくなかった……
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美緒が出ていった。こんなことになりたくなかったから、何も話さなかった。ちゃんと話しておけばよかったのかな?

いるところは想像がついた。美緒の父親代わりの人……
今回のことを話したら、美緒が住んでる家に連れていってくれた。出てきたのは泣きはらした美緒……

「ちゃんと話さなくてゴメン。不安な思いさせてゴメン。美緒が出て行く必要なんてないんだよ。」
「でも、それじゃ会社は……」
「親父からの伝言。美緒ちゃんが気にすることなんてない。会社のことよりも、かわいい孫を見せてくれ……だって……」

「会社のことなら、心配いらないよ。俺が手をうっておあたから……あー、会社忙しくなってると思うから、会社戻った方がいいよ。」
と、言われて……半信半疑で会社に行った。

なんだかバタバタしていた。親父に聞くと、ものすごい取引が成立していた。なんで?
「よくわからないけど、美緒ちゃんの知り合いらしい」
「それじゃ……会社は……」
「前よりも忙しくなりそうだよ。」

美緒には、助けてくれる人が沢山いるんだな。

彼と喧嘩しちゃった
でもいつも仲直りできていた
すぐに仲直りできると思っていた

だけどあれから何も話せないまま
自然消滅してしまった

あの時意地張るんじゃなかった
彼を失って初めてわかった
苦しいよ……
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会社の同僚と付き合っていた。だけど、会社の人たちと出かけることが多かった。
「あんな人たちと、私……どっちが大事なの?」
「お前、そんなんじゃ友達なくすぞ」
そう言われて、友達を大事にした。

若社長と付き合ってるけど、付き合ってる人がいて、内緒で付き合ってる。それで、彼に若社長の女に別れるように言いに行こうと言ったのに、「俺達が口出しする話じゃないだろ?やめておけ。」「なんで?友達が困ってるのに……」「アキラは、彼女とうまくいってるはずだし……」「そんなはずない。だまされてるのよ。」「勝手にしろよ。」そして、別れるように言いに行った。そのあとすぐに別れたと聴いた。ほら……やっぱり……

私はいいことをしたと思っていた。

それからしばらくして、友達が会社を辞めた。若社長と一緒になるから辞めたんだと思っていた。だけど、若社長が結婚したのは、別れるように言いに行った時の女だった。何がなんだかわからなくて……

そして、わかった事実……若社長は浮気なんてしてなかったったこと。私、いったいなにやってたんだろ……こんな嘘に騙されて、彼と喧嘩しちゃったんだ。

彼に謝って、もう一度やり直したい。仕事帰りに話そう

話しかける前に、他の女が声をかけた。2人の雰囲気を見ればわかる。あー……わかっちゃった。彼が好きなのは、もう私じゃないんだ。初めて知った。あなたの気持ちがわかることがこんなに辛いなんて……

そして、そのまま楽しそうに話しながら、そばにいる。苦しいよ……苦しくて……

若社長が出てくると、3人でどこかに……

これは夢じやないよね……失ったものは、もう戻らないんだ。

オレには想う人がいる
叶わないってわかってる
それでも愛しくて……

誰よりも光って見えた
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会社の受付嬢の子と付き合っていた。会社の人との飲み会で、周りに人がいる時に告白されて、断れなくて付き合いはじめた。だけど、2人で会うことはほとんどなくて、みんなで遊ぶことが多かった。

「あんな人たちと、私……どっちが大事なの?」
そう聞かれた時に、自分の本当の気持ちがわかった気がした。彼女のことは嫌いじゃない。だけど、他の人と同じなんだ……

そんな時にアキラから、彼女を紹介された。かわいい子だな……最初は、それくらいの気持ちだった。何度か4人で会って……優しさを知っていくうちに、惹かれていることに気づいていた。だけど、友達の彼女……

美緒ちゃんが好きなのはアキラ……アキラだけなんだ。

そして、アキラが浮気してるって噂を聞いたりしたけれど、信じられなかった。受付嬢の彼女から、2人を別れさせる手伝いを頼まれて……断った。だけど、結局2人は別れた。

美緒ちゃんのことが気になって、一緒に遊んだことのある美緒ちゃんの友達の弘美ちゃんに連絡をした。
「裕太くん、美緒のこと好きなんでしょ?別れた方が嬉しいんじゃないの?」
「好きだよ。だけど、美緒ちゃんが好きなのは俺じゃない。美緒ちゃんが好きなのはアキラなんだから……」
本当は伝えたいことを伝えられなかった。こんなにも好きだって、最後まで伝えられなかった。

元気づけたいと思い、3人で出かけても、作り笑顔で……以前の笑顔には……俺には何もできないんだと……

そして、美緒ちゃんが妊娠していることがわかって、アキラとやり直すことになった。そして、ずっと見たかった笑顔を見た。やっぱりアキラじゃないとダメなんだ。

叶わなかった恋に終止符を……

そして、弘美ちゃんと2人で遊ぶようになった。お互いに言い合える友達……

私ならどんなことでもわかってあげられる
だけど彼が好きなのは私じゃないんだ

恋愛は自由よ
恋に落ちてしまえば全て些細なこと
彼のまっすぐな目が好き
だけど彼が見つめるのは私じゃないんだ

彼のことは忘れない
これからも……ずっと……
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好きな人は、私を好きじゃない。一緒にいても辛くなる

覚えてるよ。あなたの優しい笑顔を見た瞬間生まれた気持ち……

今日は、美緒と2人で喫茶店でケーキを食べてる。あまーい、あまーいケーキ……恋はこんなに甘くなかった。切なくて、いっぱい涙が出た。

そこへ現れたのは、彼だった。
「じゃ、私は帰るから、後は2人で話して……」
と、帰っいった。なんで……?
「何……泣いてんだよ……」
「あなたには、関係ない……」
「なんで急に会わなくなったんだよ」
「そ……それは……」
好きだからなんて言えない。
「俺はお前と一緒にいたい。だから、そばにいろよ」
「私も一緒にいたいよ。でも、美緒のことが好きなんでしょ?」
「好きだよ。でも、アキラのことを一直線に好きな美緒ちゃんが好きなんだ。2人が幸せに暮らしていけることを願ってる。だけど、その幸せの中には俺はいない。俺がずっと一緒にいたいのは、お前なんだよ。それじゃダメかな?」
「美緒の身代わりじゃやだよ。」
「身代わりじゃない。お前がいないと笑えない。俺と一緒にいてよ。普段あんなにそばにいて、2人で会ってて、お前のこと好きなのバレバレじゃねーか……」
「わかんないよ。そんなの……ちゃんと言ってくんなきゃ……」
「やるよ……」
渡された小さな箱からでてきたのは、指輪だった。はめるとピッタリ……
「なんで……サイズ知ってるの?」
「愛の力……って言いたいけど、美緒ちゃんに聞いた」
照れくさそうに言った。シャイで、照れ屋……だけど、そんなとこらがたまらなく……
「大好き……」
「あの2人みたいに幸せになろう……」


途中寄り道したけど
あの時から忘れられない

オレにそんな資格ないのはわかってる
あの時失ったぬくもりを
キミとなら取り戻せる

キミだけは本当のオレを知ってくれてるから
当たり前の未来があると思っていた
だけどあっけなく……
だからもう一度……

キミはかけがえのない人だから忘れない
心を振るわす恋だった
別れても何ひとつ変わってない
切なくて……苦しくて……辛くて……
でもあれから少しだけ大人になった

だけど突きつけられた現実は……
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美緒と別れてから、どれだけたっただろう……

俺が悪いのは、分かってる。だけど忘れられない。仕事をしていても、何をしていても、思い出すのは美緒とのこと……

あれから少しだけ大人になったんだよ。もう一度やり直したい。

そんな時に、美緒を見かけた。美緒をおいかけたんだ。
そこで目にしたのは、美緒が男と待ち合わせしていた。ベビーカーを押しながら、俺の脇を素通りしていった。俺なんて、眼中にない。幸せいっぱいな姿。

俺はいつも美緒のことを想っていた。でももう届かないんだ。もう追いつかないんだ。きっと、ずっと縮まらない。俺のことなんてもうどうでもいいんだ。俺なんかいなくたって……

頭痛い。もう何にも考えれない。なんかもう……頭んなか……からっぽ……本当バカだ……