叶うはずもないこと……
期待しちゃいけない……

好きなのに
好きって言うのが怖かった
今の関係が壊れるのが怖かった

好きって伝えたくて
でも伝えられなかった

私じゃダメだった?
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好きな人……付き合ってる人はいないって聞いて、期待していた。好きだけど、今の関係が壊れるのが怖かったから、告白できなかった。

そんな時、彼女ができたと噂を聞いた。そんなの嘘……信じたくなかった。彼が会社帰りに女会っていた。一目で彼女ってわかる……

それでも、諦められない想い……

思い切って、告白したけど……撃沈。なんでもっと早く告白しなかったんだろう?告白していたら、違ってた?私じゃダメなの?

きっと、嫌われてはいない。でも、あなたと私の気持ちは同じじゃない。彼女を見つめる目を見ればわかる。

美人だって言われるけど、好きな人に好きになってもらえなければ何の意味もない。


彼を好きになって知った
大事に想う気持ち

彼と一緒にいられない時
本当は独占したいと思ってた
私のわがままだってわかってるけど……
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一緒に暮らさないか……っていわれたけど、結局今までのまま。でも、本当は独占したいと思ってた。好きだから、知られたくない本当の気持ち……

和くんが帰りが遅くて、1人で部屋にいると、インターホンがなる。アキラと一緒にいた人だった……どうしたらいいの?と、悩んでいたら、ちょうど和くんがきたみたい。

玄関で、私を呼ぶ和くんの声……
「美緒、友達きてるぞ……」
「知らない人……だけど……」
「えっ……」
「あなた、彼を無理やり付き合わせてるのね。彼があなたを相手にするわけない。あなたになんか負けないんだから……」
あーもー……腹立つ。勝手なことばかり言って……すごくイライラする。すごくムカムカする。こんなのイヤ。

それだけ言って、その人は帰っていった。

「美緒、アキラとうまくいってない……のか?」
「うまくいってると思ってたんだけど……なんかわかんなくなってきた……私じゃ似合わないのかな……」
「そんなことないと思うけど……」

一緒にいない時のことなんてわからない。独占したいと思ってたけど、冷静になろう。彼に溺れていく自分が怖くなって……距離をおくことにした。それが私達のためだと思って……

キミに恋してる
今までよりも深く……

今……何を考えてる?

先に好きになったのは……オレ……

もっとふたりきりでいたいと思ってしまう

だけど温度差を感じ始めた
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一緒に暮らさないか……って言ったけど、結局今までのまま。ずっと一緒にいたい。離れていたくない。もっとふたりきりでいたい。

だけど、あれから美緒と会えない。なんでだよ……俺は毎日でも会いたい……のに……

美緒に会えないから、会社の人と一緒に飲みに行くことが増えた。告白してきた女もいてけど、もう終わったことだし、別に気にしてなかった。

あなたと過ごすうちに
こんなに好きになるなんて
胸がいっぱいになる

時間はゆっくり進む
会えてうれしくてたまらない
でも心の中の消えないトゲ
優しくされればされるほど……

一緒にいられるだけで幸せなはずなのに
いつか別れがくるかもしれないという恐怖に
耐えられないだけ
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あれから、会う機会は減っていた。駅前の喫茶店で、久しぶりに会って、うれしくてたまらない。
「美緒……好きだよ」
って、言ってくれたとき、本当は私も好きって言いたかった。けど、言えなかった。

そんな時、彼の携帯が鳴る。飲みに誘われてるみたい……
「私なら大丈夫だよ。」
自分の分のお金を置いて、店を出る。この間の人と、他に何人かいて……あぁ……この人達に誘われたんだと気付く。
支払いをした彼が出てきた。
「おい……何……言ってんだよ」
「あの人達に誘われてるんでしょ?行っていいよ。私は帰るから……」

心の中に消えないトゲ……大切にしてくれてる……なのになぜ?消えない……なぜ?こんなに不安になるんだろう……

一緒にいられるだけで幸せなはずなのに……いつか別れがくるかもしれないという恐怖に耐えられないだけ……




私はやっぱり彼が好きだった
私は信じたかった

ゆらゆら揺れて
行き場をなくして
揺さぶられる気持ち

あいまいな関係……
彼は幸せなの……かな?

自分の気持ちとしっかり向き合って決断する
彼の隣はもう私の居場所ではない
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心の中のトゲが消えないまま……揺れる想い

「美緒が最近元気ないのは、アキラのせい?」
何も言えなかった。アキラは、和くんの親友なんだから言えない……よ。
「慰めたいって思った。俺じゃ頼りないかもしれないけど、頼ってよ……」

その時、インターホンがなる。タイミング悪い
またあの人だ。他に2人女の子がいた……
「彼と別れてください。この子が何も言わないからって、いつまでもつきまとわないで……」
どこかで……こうなるのを予感していた。
「もう会わない……って、言っといて……悪いけど、帰ってくれないか」
和くんがそう言って、彼女たちを追い返す

「美緒が元気ないのは、あれが原因なのか?」
うなずくしかなかった。
「アキラなら、浮気なんてしないと思ってたのに……アキラのことだから何も言えなかったんだな。アキラを信用できる?」

悩んで、自分の気持ちとしっかり向き合って決断する。

「……もう……信じられない……」

別れのメールを送る。
「今までありがとう。私、もう大丈夫だから……1人で生きていけるから……もう会うのは、やめよう。」
彼は本当はいい人だった。だけど、私だけの人ではなかったんだね。隣は私の居場所ではない……

電話が鳴る。けど出れなかった。代わりに和くんが出てくれた。私から離れた所で話してた。

「美緒……美緒には俺がついてるから……頼ってよ。」
優しい和くんが友達を失うのは、ダメだよ。もう頼らないって決めた。










彼女が会ってくれなくなったのは
俺のことで悩んでたからなんだ

苦しめてごめん
だけど俺も苦しい

別れは突然……に
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美緒と会えなかったのは、美緒が忙しいだけだと思っていた。会社の人と遊ぶべきじゃなかったんだ。告白されたけど、断ったからもう終わったことだと思っていた。こんな結果になるなんて、思ってもいなかった。

美緒から、変なメールがきた。電話したら、出たのは和だった。やっと理解できた。
「和が何て言っても、美緒を手放す気なんかない。」
「俺じゃない。美緒が別れを決断したんだ。」
「俺のせいかもしれない。でも……」
「お前のせいだし……もう……美緒が傷つくのは見たくないんだ。」
そして、電話を切られた。


私は心配してもらう価値もない

胸がザワザワする
なんだか怖い
何かがかわりはじめた

好きって気持ちに嘘はなかった
だけど2人の気持ちはすれ違ってしまった
ちゃんと考えないと……
もう二度と同じ過ちをおかさないですむように……

助けを求めた相手……は……
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ひとつの出来事で全てが変わっていく。

あとで気まずくなるのはわかっていた。なのになんで、あの時あとさき考えずに付き合ってしまったんだろう。他人だったら別れたら、それで終わりなのに……バカな私……

私がここにいたら、和くんがアキちゃんと友達を続けていけなくなる。もうここにはいられない。家を出ることにした。だけど、どこにいけばいい?会社も知ってるし、今のままってわけにはいかなくなる……

もう取り返しがつかない。

どうしたらいいの?助けを求めたのは……パパだった。
「……そうかよ……なんで、美緒ばっかりこんな目にあうんだろう……な……」
「ごめんなさい。こんなことに巻き込んで……あきれている?」
「そうだな……男運のなさにあきれてる」
「そうだよね。迷惑だよね。1人でなんとかする……」
「あきれてるけど、なんで俺に連絡してきたの?」
「パパしか思いつかなかった……」
「頼りにされてるんだってわかって、うれしかったよ。」
鍵を渡された。
「これ……は?」
「いつか一緒に暮らせたらなと思って、部屋を借りてたんだよ。今度こそ、一緒に暮らそう。仕事は、家でやればいいよ。」
「迷惑じゃない?」
「迷惑なもんか。俺と美緒は生きてる限り永遠に消えない絆がある。もっと頼ってくれていいんだよ。」

美緒は、新しい生活を始めた。



誰にも言えない秘密
嘘ついてまで付き合ってるなんて言えない

男の人があんなに怖いと思わなかった

忘れる
全て忘れたことにさてしまおう……
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彼女がいても、好きな気持ちは変わらなかった。あなたにふさわしい女になるから、私を選んでよ……

告白したけど、受け入れてもらえなかった。だけど、あきらめられなかった。会社の人達との食事会に、飲み会に……一緒に行く機会は増えた。彼女と会ってないなら、別れるのも時間の問題かな?って考えて、同僚の子達に「彼には付き合ってる彼女がいるから内緒にしようって言われたんだけど……」って、浮気していることをにおわせた。その後、同僚の子と、彼女に会いに行って、別れるようにいってもらった。これで2人が別れたら……私と付き合ってくれる……って思っていたんだ。

2人が別れたらしいって、噂を聞いた。これで告白すれば……私達つきあえるんだ。って、安易に考えていた。

2度目の告白……
「別れたけど、今も彼女のことが好きだから、付き合えない。」
「別れたなら、もういいじゃない……」
「ふざけんなよ。別れたばっかりなのに、もう何事もなかったように、付き合えるかよ。」
私より……元カノをとるんだ。
「あんな女のどこがいいのよ……」
「あんな女?なんでお前が彼女のこと知ってんだよ……」
「そ……それは……」
「お前が美緒に何かした……のか?」
「別に……」
「本当……?」

そこへ、同僚の子がきた……
「あんた達、付き合ってるんじゃなかったの?」
「そんなわけないだろ……俺には彼女がいるんだから……」
「彼女いるから、みんなに内緒で付き合ってるって……」
「何言ってんだよ。そんなわけないだろ……」
「だから、彼女に別れるように言いにいったんでしょ?」
「お前たちのせいか……美緒が急に別れたいって言ったのは……」
「それが本当なら、彼女にちゃんと話せば……」
「それができるなら、したいよ。彼女の兄貴と友達だったことを気にして、家を出た。仕事も辞めて、どこに行ったのかもわからない。」
「そ……そんな……私達は、2人が付き合ってるって聞いたから……」
「お前達のせいで、俺の人生はめちゃくちゃだ。絶対に許さない。」
「ごめんなさい……」
「謝ってすむことじゃない……ふざけんな。女じゃなかったら、殴ってやりたい……」

彼の怒りの顔が忘れられない。嘘をついていたことも、職場のみんなにばれて、居場所がなくなった。結局、恋も職場もなくした。こんなはずじゃなかった……のに……
窓から光が差し込む
逆光になっている明かりの中で
振り返るキミ

最近のキミはオレを驚かすことばかり
こっちのキミが本当のキミなら
オレは困るな
もっとオレを頼って……よ

恐がらずに心の扉を開けてて……
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色々なことがあって、また美緒と暮らし始めた。逆光の中振り向いた顔は切なそうに見えた。

もっとオレを頼ってよ。だけど、美緒は弱音をはかない。清楚に見えて、芯は強い。

「美緒の笑顔って、癒やされるね。」
「そんなこと……ないよ」
照れてる顔もかわいい……な。
でも、この笑顔って、まだ本物じゃないって感じる。

「美緒はどうしたらいいか、わかってんだな」
「だって、私のせいで喧嘩してほしくなかったし……」
なんで美緒って、こう優しい……?もっと自分のこと考えたらいいのに……これからは、俺が守ってやらなきゃ……