なんで女の子さぼってたんだろ……
夜の街を彼と歩く
月に照らされるのは彼の顔
頭が真っ白になって……
頭がくらくらして……
振り回されて……
もっと2人きりでいたいと思ってしまう
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お互いに仕事してるから、毎日会えるはずもなく……
ちゃんと気持ちを伝えてから、初めてのデート。待ち合わせの時間になっても、こない。
声を書けてきた男に、すっぽかされたんじゃないのー?って言われて、不安になってきた。なんで女の子さぼってたんだろ……嫌われたら……どうしよう……
やっときた。仕事じゃしかたないね。
手をつないで歩きはじめた。夜の街を歩く……隣を見ると彼の顔。カラオケボックスに入って、抱き締められた。こんなことするなんて、ありえない……
この前とは全然ちがう……っ。激しいよ……
「美緒……っ」
そんな声で名前呼ばれたら……どうしよう……まともに顔を見れないよっ……
あなたといると……なんか幸せ
それぞれに……それぞれ……の……
恋はあたたかで優しい
ここから見える光は……?
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彼に会えない間、不安だし、寂しかった。一緒にいられるなら、他には何もいらない。
それでも、いつも不安があった。もしかしたら……もしかしたら……って、抱え続けた不安。それでも、これから先……も……何より信じたい。
彼のことを信じてる。それでも、やっぱり不安で……
どうか……本音を……
それは突然……
俺の中に芽生えた感情
彼女を愛しいと思った瞬間から
恋が始まった
本当は俺だけが彼女を好きで
気をひきたくて頑張ってるだけ
何かが俺の後を押した
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美緒が男と歩いていた。ちょっとイライラしながら後を追いかけた。
話し声が聞こえてきた。
「美緒、今付き合ってるヤツは大丈夫なのか?」
「彼は優しくないから……大丈夫かな?」
え……俺は優しくないって思われてたの?たまらず……声をかけた
「美緒……」
「あれ、アキちゃんどうしたの?」
「今日は仕事早く終わったから、待っていたんだ。迷惑だったかな……」
「あー、俺のことなら気にしないで……2人で出かければ?今度、ちゃんと紹介しろよ。」
「うん、ごめんね」
美緒と2人きりで話した。
「あの男は、誰なんだよ。2人で楽しそうに話してたじゃないか……」
「今働いてる会社の社長……」
「社長と仲いいんだな……」
「色々あるんだよ……」
「色々ってなんだ?俺に言えないことなのか?」
「そんなことないから……」
「じゃ、説明しよ?」
「ママの恋人だった人なの。結婚直前にあんなことになってしまったけど、今も娘のようにかわいがってくれてるだけなの……」
あ……前に和から聞いたことある。
「ごめん……元彼かと思って……」
「え、違うよー」
「あと、話し声聞こえてきた。あれは……俺……優しくない?」
「うん、私以外の女の子に……優しくないから、浮気とかしないよね?」
そういう……ことか……
「美緒以外の女なんて、興味ないから……」
本当にかわいい。
「ご飯でも食べに行かない?」
「うん。あのね……ハンバーグが食べたいな……」
「うん……いいよ。」
すぐに別れた彼女
会いに行ってもうれしくない?
最悪な恋が教えてくれた
優しい恋はここにあった
大切なもの失ってから
気付いても遅いんだ
バカなのは……オレ……
もう会えない……なんて……
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美緒と別れた後、付き合った彼女……一緒にいても、楽しくなかった。なんで、美緒と別れて付き合ってしまったんだろう……結局長くは続かずに終わった。
別れた後も追いかけられる。
「またお前か……いい加減にしてくれよ。俺達もう別れただろう?俺は好きな人がいるんだよ。」
「好きな人って、私のことなんだよね?私、わかってるんだから……ヤキモチ妬かせようとして……もぅ……ハッキリ言ってくれたらいいのに……」
コイツ、俺の話を聞かない。話が通じない。
「そんなはずないだろ?俺は美緒が好きなんだ。今も忘れらんない。だから、迷惑なんだよ」
「もう……あの子とはもう別れて、私と付き合ってくれたんじゃない……あの子が私達の邪魔してるなら、許さないから……」
ニタリと笑った顔は、まるで悪魔のような不気味な顔だった。
こんなのもう嫌だ……
美緒の父親代わりの男の所に行った。
「美緒のことが、今も好きなんです」
「それはわかった。でも、無理だ。一緒にいたら、傷つきのは美緒だ。美緒には幸せになってほしいから……」
「じゃ、せめてもう一度美緒に会わせてください。俺の気持ちだけでも伝えたい……んです。」
「美緒はここにはいない。今、美緒は付き合ってる人がいるんだよ。もう、美緒のことは忘れてくれないか?」
美緒は、ちゃんと幸せになっていたんだ。
「電話で話すだけでも……」
電話をかけてくれた。俺の気持ちを伝えた。美緒に話したら、もしかしたら……って、どこかで……期待していた。
「私は、今付き合ってる人がいて幸せなの。あなたは彼女と幸せになってください。」
「彼女とは、もう別れたんだ。だから、もう一度考えてくれないか?」
「何度考えても、あなたと付き合うことはない。私は付き合ってる人がいるのに……ふざけたこと言わないで……」
電話を切られた。
「美緒に会えないのが、そんなに悲しいのか?自分が悪いんだろ?」突き放すような、冷たい声……
そう……全部俺が悪かったんだ。
「美緒は、お前が思ってるような子じゃない。弱そうに見えて、強いんだよ。お前は、美緒のこと知らないんだ。」
もう会えないってことなんだ。あぁ……もう……そういうことか……
どうして私はこんな男を好きになったんだろう……
ひどい男……
全て崩れ……
ずっと不安で……変わりたかった
でも今は違う
ありのままの……私で……
約束なんてない
先のことなんて見えない
それでも今は幸せなの
今までの恋とは違う愛に出会った
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別れた彼から電話がきた。もう話したくなんかなかったのに……
もう一度やり直したい?ふざけないでよ。なんだか不安で切なくて……私はこんな男にふられて泣いてたの?価値ないって言われたみたい……だけど、これでよかった。アキちゃんに出会えたんだから……これも必要なことだったのかもしれない。
「美緒……本当はどう思ってる?」
「別れたから、やり直したいなんて……ふざけてるよね」
「俺でいいの?」
「そ……そんな……そんなの、比べるまでもないよ。」
「俺……一途だし、美緒のこと大事にするし、浮気とかしないよ。美緒の人生も俺の人生の一部なんだ。」
「私……アキちゃんが好きだよ。一緒にいられるだけで幸せ……なの。」
「俺も美緒が好きだよ。俺も幸せだよ。」
「だったら、他の人なんか関係ない。アキちゃんが私を幸せにして……」
「俺は、今の言葉を聞いて、幸せだよ。」
ギュッと抱きつく
好きな人に「好き」って言えて、抱き締められて、幸せになれた。
キミの昔の男のこと……
それで勝手に嫉妬してるオレ……
キミには嘘がつけない
多分……嫉妬してるのもバレバレ……
キミは意地悪だ
でもそういうとこも好きなんだ
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初めて美緒が俺の部屋にきた。ドキドキ……
美緒の元彼がイケメンパティシエとして雑誌で紹介されていた男……電話がかかってきて、話してる。イライラしてくる。彼のことなんて聞きたくない。
だけど、美緒の気持ちを聞いて幸せを感じた。
「美緒の元彼って、イケメンなんだろ?」
「そうかな……」
俺とは……
「他の人なんか関係ないよ。アキちゃんのほうがかっこいい……よ」
ギュッと抱きついてきた。
絆をもっと強くしたい。キスしたい。全部ほしくなる。緊張しておかしくなりそう……
「心だけじゃ足りない。全部……ほしい。」
心をこめて、愛をこめて……何ひとつ忘れないように……俺を惑わせ、狂わせる。どうやったら、もっと美緒をつなぎとめられる?どうやったら……?
心臓が飛び出そう。頭が真っ白になって、胸がいっぱいになる。優しくゆるやかに時間は進む……
世界にひとつの思い出
世界一の思い出
ずっと続くと信じていた……
あの頃……
胸がつぶれてしまいそうなくらい辛い
あっという間に終わってしまった告白
このまま終わらせたくない
恋の痛みを消せないまま……
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彼女に不満なんて思い浮かばない。満足していたのに……自分でもわからない。なんで、あんなことになってしまったのか……もう一度やり直さると思っていた甘い俺の心は全て崩れ……後悔しても遅いんだ。もう取り返しがつかない。
俺が今も好きってこと、わかってくれそうにない。だけど彼女のこと、今もずっと好き。一方的に俺が好きなだけなんだ。また片想いのあの頃に戻った感じ……それがわかって悲しかった。
このまま何も話せないまま……もう二度と会えなくなってしまったら?どうしよう、このままになってしまったら?彼女を失いたくなくて……このまま彼女を失うことになったらどうしよう……彼女を失ってから気付いても遅いんだ。俺の心は、彼女で埋め尽くされる。
涙がこぼれる。彼女に知ってほしい。本当の俺の気持ちを……隠していた気持ちがまた燃え上がる。
抱き締められた温もりが優しくて
あなたの腕の中が一番安心できる
時々でも好きって言ってくれると嬉しい
口は悪いけど優しい
本当は優しいところ大好き
私……信じてる
あなたなら私だけを愛してくれる
あなたなら信じられる
1分でも1秒でも長く一緒にいたい
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あなたと付き合ったあの日から、私はあなたのもの。
「絶対に美緒の前からいなくなったりしないからな。俺は……美緒だけだから……美緒だけを見てるから……な。」
もっと好きになった……大好き。これからも、一緒にいたいから……
「あなたの好みになるから……優しく……して……ね」
「絶対に俺以外の男の前でそういう顔すんなよ」
そういう顔って、どんな顔だろう……
あなたの全てを好きになるから……
このまま時間が止まればいいのに……
「美緒……かわいい……すきだ……っ」
今……幸せ……かも……
ただ温もりだけが伝わって、その背中を抱き締めた。一瞬一瞬に愛をこめて……溶けそう……
昨日のことを思い出すと
湯気が出るくらい顔が熱い
彼女の体温に包まれて
ちゃんと抱き締めたい
日に日に想いが増していく
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昨日の美緒とのことを思い出すと、顔が熱い。
会社の帰りに……同僚から声をかけられた。
「この間、女の子と一緒にいるの見かけましたよ」
「そう?気づかなかった……な」
「あんな人と付き合って、何になるんですか?」
お前に関係ない……ほっといてくれ……イラッとした。
「お前に関係ないだろ……」
それは、突然だった。
「私が……好きだって……言ったら?」
「そういう風に見たことない。俺には付き合ってる人がいるし……」
「私のこと好きじゃないことはわかった。一度でいいから思い出を……」
「彼女がいて、他の女といるとか……おかしいだろ?」
「もういい……わかった」
彼女の切ない……瞳……
そのまま走り去る……
視線を感じて……美緒がいた。
「一緒にいた人……は?」
「嫉妬したの?かわいい……な」
「会社の同僚だよ」
「何の話してた……の?あの人と付き合う……の?」
「そんなこと決めつけるな。美緒はバカだな。俺には美緒がいるんだから……」
「でも……あの人……綺麗……だった……」
「他の人と比べるなんて無意味なんだよ。美緒が一番かわいいよ。俺のほうが先に惚れてたんだよ。付き合い始めるずっと前から好きだったんだよ。」
溺れないように……してたのに、でも……もう……美緒無しじゃいられない。
「そんなに心配……なら、一緒に暮らさない……か?」