かわいい妹みたいな存在
だけど妹なんて思ったことない
オレの中では1人の女の子
あの子に彼がいないなんて奇跡だろ?
あふれる恋心
恋って難しい……
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どうしても気持ちをつたえたくなった。
美緒ちゃんに連絡する。家にいるって聞いた。
「今すぐ会いたい。家で待っていて……」
友達の妹だし、告白するまでにどれだけ葛藤しただろう?それでも、伝えたくなった。あふれる恋心……
「美緒ちゃんが好きだ。付き合ってくれ……すごい好きだから、彼女になってくれる?」
「私も好きだけど、お兄ちゃんが2人できたみたいで…」
やっぱり……兄貴と思われてたんだね。美緒ちゃんを妹なんて思ったことないのに……悔しい。
「これから、美緒ちゃんの視線……少しでも……分けて?俺を嫌いじゃないのなら……」
「どうして私を選んでくれたの?」
「選んだわけじゃない。仕方ないだろう?一目惚れだったんだから……」
抱き締めたい……って思った。
私達は友達だった
こんなにまっすぐな告白……
こんなに好きと言われたら信じちゃうよ
だけど失恋はもうしたくない
彼はいい人だけど
恋に踏み出す勇気が出ない
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兄のように慕っていた人に嵐のように告白され……え?私?本気なら、私はどうしたらいいの?
思いつきで言葉を口にする人じゃなち……冗談で「好き」なんて言う人じゃない……一度言った言葉を覆す人じゃない……
一目惚れ?そんなに長く好きでいてくれたの?だけど、今まで……そんな感じはなかった。私のことを好きなんて、本気とは思えない……
ギュッと抱き締められた。ただの友達なのに、抱き締められたら……ときめく……
「俺にしとけ!俺にしといてくれ……告白するまでにどれだけ葛藤したと思ってる?」と、耳元で囁かれた……
「雅くん……」
「俺は一緒にいたいんだ。ずっと好きだった。」
「ごめん、やっぱりお兄ちゃん……」
「俺を嫌いじゃないのなら、諦めないから……な」
不安でたまらなかった
そんな時に彼に出会った
彼は私の不安を受け止めてくれた
好きな人がいるのを知った
私の思う通りになっちゃうんだ
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大学に入ったばかりで不安だった。そんな時に雅樹に出会った。たまたまぶつかった人……かっこよくて、スタイルもよくて、優しい人……そのあと、講義が一緒になって、話すようになった。彼のまわりはいつも人がいっぱいだったけど、「笑うとかわいいんだから、笑ってなよ」って言われた。
彼が告白されて、「好きな人がいるから」って、断っていた。私のことなんだよね?もう……早く言ってくれたらいいのに……そして、雅樹と付き合ってるって噂が流れた。否定もしないし、やっぱり私のことなんだ
(雅樹は、噂を知らなかっただけ……だった)
だけど、雅樹から告白されることはなかった。雅樹が行く会社を調べて、追いかけた。それなのに、一緒に話すこともなく……食事に誘ったりしたけど、約束があるからって言われた。私たちの邪魔するのは、誰よー
あの女が邪魔してるのね。彼が相手にするわけなにのに…
私がいるのに、色んな子に告白されるし、こりたかと思ったのに……許してあげないんだから……
これからも……ずっと……一緒……
1人でも生きていける
だけど助け合うことで強くなれる
切磋琢磨してお互いに向上していこう
遊びきれない毎日……
だけどここは私の居場所じゃない
何かがかわりはじめた
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告白されて、ドキドキする美緒。だけど、雅樹は今までと何も変わらない。なんでそんなに余裕なの?
友達に相談した。
「他に女がいるんじゃないの?」
「それは、ないと思うけど……」
今日も皆で一緒に遊んだ。いつも通り……あっさり……何もなかったみたいに……曖昧な関係……
彼の周りには、沢山の人。優しい彼は、人気あるってわかっていた。一緒にいても、他の人と話してる彼。がっかりさせた?怒ってる?冷めたの?
私はズルい。心のどこがで期待してた。ゆらゆら揺れて行き場をなくして……私みたいな女は、1人のほうがあってるのかもしれない。ここは私の居場所じゃない。何かがかわりはじめた。
そして、美緒が一緒にいるのは兄と、兄の親友のアキラ。
アキラから、雅樹に彼女がいることを聞いた。
彼女から素直な気持ちを聞けるのはいつ?
オレとキミとの関係……
いつか恋になれたら……
いい恋にしたいなぁ……
彼女を見つけると
うれしいけどなんだか恥ずかしくなる
一途で切ない恋
一生懸命な気持ちが受け入れられる日は来るの?
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告白してからも、何も変わらない。俺は翻弄されっぱなし……食べちゃいたいほど、美緒が好き
今日も一緒にいられた。まだ付き合ってはもらえないけれど……いつかは……と、夢見ていた。だけど……なんでだろ?不安で胸が苦しくなる。なんでこんなに胸がしめつけられるんだろう?
大好きな美緒との未来を期待してた。
初めて会ったときから
気になる存在だった
いつもお前って昔からほっとけなくて……
ずっと一緒にいると思ってた
だけど別れの時は訪れた
またあんなことが起きないとも限らない
伝えられない恋心
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和の妹の美緒。子供の頃から俺達の後をついてきた。毎日のように遊んでた。あの日まで……母親と家を出て行った美緒。ずっと一緒にいると思ってたけど、いなくなってしまった。
高校の友達と遊んでた時に、まさかの再会……たまたま和と美緒が会っているところだったみたいだ。それから、みんなで遊ぶ時に、たまに美緒もきた。美緒が高校生になったら告白するつもりだった。でもなかなか言い出せなかった。そのうちに、美緒に彼が出来たと聞いた。俺にも彼女ができても、いつも美緒ののとを思い出していた。別の女と付き合っても、別れて……やっぱり俺には美緒しかいないって……どうしようもなく好きなんだ……
告白して、ふられたら?嫌われちゃうかもしれない。あの時みたいにはなれてしまうかもしれない。いつまでも昔のことをひきづって……後悔して……そらなら……このままでいい……このまま一緒にいたい。
だけど、なんか最近……美緒の様子がおかしい。雅樹を見ているような……
「美緒、雅樹が気になる?」
相変わらず女の子が群がってる。
「アキちゃん……あのね……」って、雅樹に告白されたことを相談された。やっぱり、俺って男として見られてないんだな……
「アイツ、大学のときから付き合ってる子いるはずだよ。今も、同じ会社なんじゃないかな……」
「……え?じゃ、なんで私に??」
「わかんないけど、彼女がいるヤツ……やめとけ……」
「……うん……」
っか……お前って鈍感だよな……俺の気持ちには全く気づかないし……男のことで相談してくるし……伝えられない恋心
嘘か本当かわかんないけど
私が今大切にしたい人は……?
結局ジタバタして迷惑かけてる
このままじゃダメだって気づいた
新しい朝
新しい自分が始まる
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アキちゃんから聞いても、どこかで雅樹のことを信じていた。あのあと、アキラは家に泊まった。
朝、ピンポーン……朝から誰だろ?って思いながらドアを開ける。知らない女の子
「雅樹を無理矢理付き合わせるのはのは、やめて。」
「なんで……そんなこと……」
「雅樹があんたみたいな女……相手にするわけないわ」
「知り合いだけど、付き合ってるわけじゃ……」
「私は雅樹が好き。あんたなんかよりも……ずっと……あんたなんかには、渡さない」
「渡さないって……彼は物じゃないんだから……」
「雅樹は私のもの……よ」
むかつく。なんでこんなこと言われなきゃいけないの?どうして?
そこへ、アキちゃんがきた。
「美緒……どうした?」
「雅樹以外にも男がいるのね……最低な人ね。雅樹に近づかないでよ。この淫乱女……何も知らないで……雅樹が可哀想。」
「俺達、付き合ってるんだ。お前に、淫乱女なんて言われたくないね。いい加減にしないと、警察呼ぶぞ」
そのまま、帰って行った。
「やっぱりアキちゃんの言う通りだったんだね。」
「ね……本当だっただろ?俺にしときなよ。俺なら、こんなことないよ。」
「アキちゃん……私のことを好きなの?」
「一回しか言わないから、よく聞けよ。ずっと好きだったよ。美緒が他のヤツと付き合ったと聞いて、他の子と付き合ったこともあるけど、やっぱり俺には美緒しかいないってわかったよ。それでも、今の関係を壊したくないから、何も言えなかった。」
うそ……そんな素振り全然……
和くんもきた……
「ついに……言ったんだ。」
「和くんも……気づいてたの?」
「ま……アキラとは付き合い長いし……アキラなら、浮気とかしないよ。一途だし……」
「気づいてたんだ。」
「まーな……」
私にとって大切な人は?
「今すぐに答えを出さなくてもいい。まだそんな気になれないだろ?もう一度だけ……俺の気持ちを言っとく……俺には美緒だけだから……美緒だけ見てた……」
アキちゃん……アキちゃんなら、私だけを愛してくれる?これは本気の証拠?
「俺が忘れさせてやるよ」
そして、皆で遊ぶことはなくなった……
伝えることって大事なんだと思った
自分の気持ちが相手に伝わるって
どれだけ幸せなことなんだろう?
今の関係を壊しても伝えたい気持ち
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なんだか騒がしいと思いながら……美緒に声をかける。雅樹の彼女?俺と付き合ってるって誤解された?でも、付き合ってるふりをして、追い返した。ふり……でも、心の中では、ちょっとうれしかった。
そして、美緒と話した。話の流れで……気持ちを伝えてしまった。
これからどうなるんだろう?
美緒が皆で遊ぶことはなくなった。
なんであの時告白してしまったんだろう?今までの関係が壊れて、美緒に会えなく……なるのは、いやだ。
「美緒、これからご飯でも食べに行かない?」
「うん、いいよ。」
初めて、2人でご飯を食べに行った。
帰りに家まで送って、
「また今度……出かけよう」
「うん……」
なんとなく始まった、2人の新しい関係……
会うたびに彼女の笑顔に癒される
大好きな彼女……
だけど彼女の気持ちは……?
もう一度よく考えないと……
ちゃんと考えないと……
冷静になろう……
彼女と距離をおき……
彼女と会わなくなった
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たまに美緒と2人で会っていた。ねぇ……美緒は俺のことどう思ってる?会えば会うほど、どうしようもないくらい本気で好きになっていた。
約束もない。毎日のように美緒にメールを送る。どこかでつながっていたくて……返事は返してくれるけれど、美緒からメールきたことなかったな……
メールを送らなくなった。もしかしたら、連絡くるかもって待っていたけど、音信不通になってしまった。すごくイライラする。すごくムカつく。
和から電話がきた。
「最近、美緒が元気ないんだけど、何か知ってる?」
「知らない。最近連絡……とってないし……」
「なんで?」
「美緒……俺が連絡すれば会ってくれるけど、美緒から連絡ないんだ。俺に合わせて、無理してるんじゃないかな?だから、連絡しなくなったら……音信不通になってさ……」
言ってて、情けなくなってきた。
「そうか……今から……うちにこれる?」
「予定ないから、大丈夫だけど……」
「すぐにこい。」
和の家に行くと、出てきたのは、美緒だった。
「和……は?」
「今……出かけてる」
おい……こいって言ったのに……
「ごめん……呼んでもらったの……」
「ん?どういうこと?」
「2週間も連絡こないんだもん。もう……嫌われたんだと思ったよ。」
「俺にも……色々あったんだよ。」
「色々って何?気になる。」
「俺ばっかり好きなのかと思って……」
美緒の答えが後ろ向きだと思って……
「そんなわけないじゃん……やだったら、初めから2人で出かけるわけないでしょ……」
「何それ……だったら、連絡しろよ……」
「急に連絡こないんだもん。もう嫌われたんだと思って」
って、泣きだした美緒
「泣くなって……」
「無理……勝手に出てくるん……だもん……」
「俺はずっと美緒のこと好きだった」
「じゃあ、どうしてあんなこと……」
「美緒……いつまで待っても変わんねーんだもん。不安だった。」
「そんなこと考えてたの?」
「ごめんな。ひどいことした。美緒が好きだよ。美緒の答えを聞かせて……」
「連絡こなくなってから、気づいたの。私、アキちゃんがいなくなるのはいやなの……これが好きってことなのかなぁ……好き……好きになっていた……の。好きっ……好きになっちゃったんだもん……」
照れながら、言ってくれた。
ようやく言ってくれた。やっと、俺の想いが届いたんだなぁ……ずっとその言葉を聞きたかった。ずっとその言葉を待っていた。諦めなくてよかった。