『ほーらっ美桜!起きて!』
わあ〜すご〜い、なんていいながら
助手席で騒いでいるのはお母さん。
『すごい桜だぞ〜美桜〜』
お父さんの言葉を聞いて、後部座席で寝転んでいた身体を起こして外をみた。
『綺麗、、』
そういいながら窓を開けて顔を出した。
坂の下から坂の上まで、
ずらーっと続く大きな桜の木
桜の花が風に吹かれて揺れていて
地面には桜の花びらがちりばめられていて
〝桜だけの世界〟
まるで夢のようなそんな場所にいるみたいで、
その景色から目が離せなくなって。
その綺麗さに、私は思わず感動していた。