ご飯も終わり、リビングでゆっくりしていると
『美桜、明日病院10時からだって、検査。
お母さんも一緒にいくから』
わかった、と返事をして自分の部屋に行った
ベッドに寝転んで考える
考えるのはいつも同じことで。
今のところ命に別状はないけれど、
いつ何がおこるかはわからない
と言われている
産まれつき心臓が悪くて
それが関係しているのか、
体が弱くて、体調も崩しがちで、
発作もよく起こしていて、
だけどその原因と呼ばれるものは
はっきりはわかっていなくて、
その発作がよく起きたり体調が悪いときは
入院生活が余儀なくされて、
病名も治療法もないこの病気は
発作を止める薬や、心臓の動きを活発にする薬、点滴を打ったりするだけで、
あくまで治すものではなく、
私の命を繋いでいるだけだった。
小さい頃の思い出はほとんど
病院にいた事が多いほど。
だんだん落ち着いてきてはいるけれど
中学校も行ったり行けてなかったりで
友達と呼べる人もいなくって。
環境も大事だから、と
お母さんとお父さんの考えで
空気の綺麗で誰も知らないところに
引っ越すことになった