「自分のやってること、恥ずかしいと思わないんですか!?」



「……」



「先生に、それも学校の中で色目使って、そこまでして先生と…」



「抱き合った、と言えば色恋しか想像できない恋愛脳も恥ずかしいと思わない?」



咄嗟に出た言葉と共に私は彼女に微笑んだ。



この場面で異論を唱え、更に微笑める自分に、他の誰よりも自分が驚いた。



私は静かに息をひとつ吸い込み、続ける。



「私は先生に進路の相談をしていた。

その中で私は思うところがいろいろあって、恥ずかしながら泣いてしまった。

それを先生がなだめて下さった。



そういうことは想像できない?」



「先生はそんな後先考えないようなことしません!

あなたに騙されたのよ!」