今度こそ応えられない。

だってその応えは



「先生が好きだから。」



だから…



いい淀む私に岩瀬の口撃は止まない。



「貴女が相談すべきは村田先生や私であるはずですよ?」

「……」



でも多分村田や岩瀬じゃ私の好きなことややりたいことを一緒に探してくれたりはしない。

もちろんそんなこと言えないけれど…



「初原先生も、新任教師として理想や熱意をお持ちのことと思いますが、それは行き過ぎた指導です。」

「はい。反省しています。」

「今後南条さんの指導はその一切を村田先生にやって頂きます。

南条さんは全て村田先生に相談するように。

初原先生も手出しは無用です。

よろしいですね?」

「はい。」



強い口調で言う岩瀬に先生だけが返事を返す。

何となく素直に応えられずいた私に岩瀬の声が飛んでくる。



「南条さん!」

「…はい」