「舞奈、帰ろう?」
揺花が声を掛けるけど、
「ごめん。なんか職員室に呼ばれちゃって。
先帰ってて。」
「待ってようか?」
「うーん…
何の件か全然心当たりなくってさ。
時間かかるかもだからいいよ。ありがと。」
「そっか。」
職員室前まで揺花と行き、そこで別れる。
「じゃ舞奈、また明日ね。」
「ん。バイバイ。」
一体何の件だろう?
受験のこと?
国大わざと落ちようと思ってるのがバレた?
でも学校には関係ないはず。
全く呼び出されるようなことをした身に覚えがない。
「失礼します。」
職員室に入り村田の席に行く。
村田は私の顔を見ると溜め息を吐いて立ち上がり、
「来なさい。」
と先に立って職員室を出た。
いよいよ何だか分からない。