「俺、一緒に話しに行ってやるよ。」





大きな欅の葉陰からキラキラと木漏れ日が落ち、先生の顔に髪にと降り注ぐ。

陽光と先生の優しい笑顔が眩しい。



「だからまず一緒に探そう?

そんな風にやりたくないことから逃げるために無気力になって生きてる、その時間が『お前には勿体ない』よ。」



「私でも…見付かるのかな?」



「私でも、じゃない。南条だから見付かるんだ。」



先生はきっぱりと言って、私の頭に掌を優しく乗せた。



先生の言葉ひとつひとつが胸に染みる。



私でも見付かるのかな?



半信半疑。





でも、今は、今は先生を信じてみたいと思った。

そして私だから見付かると、私を信じてくれた先生に応えたいと思った。