先生の肩越しに見上げた空には天頂のひとところに小さな星々が集まって、優しく瞬きながら私たちを見下ろしていた。

それは、動き出したばかりの私たちの恋を未来へと導いているかのように、どこか温かく、愛おしい煌めきに思えた。



温かくて、愛おしい…

(『誰か』に似てる…)

私はこっそり微笑む。



遥か宙から降り注ぐその星たちの名前が実は『プレアデス─昴』というのだということを、私は知らなかったのだけれど─



私は瞳を閉じてもう一度その身を先生に預ける。

プレアデスの煌めきに見守られながら─


     *  *  *