「とは言えユウトはお試し彼女を切らしたことないからねー。多分手が早いから舞奈ちゃん、気を付けた方がいいよー。」
「え…」
みんながケラケラと笑う。
「また余計なこと言いやがって。」
「あはは。まぁ気を付けなくてもいんじゃない?舞奈ちゃんもユウトとなら全然OKでしょ?」
「え…あの…」
「付き合って2日?3日?もうキスくらいしてるよねー、ユウトなら。」
(えぇーっ!)
会話に付いていけなくなっておどおどしていると、
「ご名答。」
と清瀬くんは言うなり私の肩に腕を回して引き寄せた。
私の顔に清瀬くんが顔を寄せる。
(ちょっ…!えぇっ!!)
みんながどよめく中、抵抗する間もなく清瀬くんの唇が数ミリまで迫る。
身を固くする。
(ど、どうしよう!)
と、そこで清瀬くんはぱっと身体を離した。
「やっぱここじゃちょっと、ね。」
清瀬くんが私とみんなを交互に見て言う。
「また後で。二人きりになってからね?」
「え…」
そんな清瀬くんと私をみんなが囃す。
「えー!ユウト、見たかったー!」
「きゃはは!悪趣味~。でも確かに見たかった!」
「ダーメ。他の客もいんのにここでそんな濃いの出来ないでしょー。」
「えぇっ!濃いのかよ!あっははは!」