ふたりで図書館に行ったあの日の白い『避暑地のお嬢さんワンピース』は、いかにも高校生の女の子がデートに着そうな雰囲気が俺には新鮮だった。
「彼氏いるの?」
と訊くと、真っ赤な顔で
「いないですよっ!」
と言う南条は今まで何度となく彼女を見てきた中で最もキュートだった。
ワンピースは例の白檀とベルガモットの香りで、その香りは俺の中で「南条の香り」としてインプットされた。
あの香りが鼻孔をくすぐると、風に翻る白いスカートとキュートな南条の笑顔が今も蘇る。
* * *
「彼氏いるの?」
と訊くと、真っ赤な顔で
「いないですよっ!」
と言う南条は今まで何度となく彼女を見てきた中で最もキュートだった。
ワンピースは例の白檀とベルガモットの香りで、その香りは俺の中で「南条の香り」としてインプットされた。
あの香りが鼻孔をくすぐると、風に翻る白いスカートとキュートな南条の笑顔が今も蘇る。
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