南条が俺を真っ直ぐ見ていた。

夏の陽射しが宙から大地に降り注ぐように、真っ直ぐに向けられる眼。



あぁ…これだ。

若々しく穢れのない輝き。

希望に満ちて真っ直ぐな瞳。



「私でも…見付かるのかな?」

「私でも、じゃない。南条だから見つかるんだ。」



南条の頭にそっと掌を乗せる。



「俺に立ち会わせて?

南条が自分の大切なものを見付ける瞬間を。」



まるで夜が深まるに連れて空に見える星の数が次第に増えていくときのように、南条の瞳に光が増してゆく。


「ゆっくりでいいんだよ。考える時間も価値があるから。

無気力でやり過ごす時間より何倍も尊い時間だから。」



南条の瞳に俺が映る。

この時、瞳の中の俺の瞳もきっと真っ直ぐに輝いていたと思う。





「南条のために力になりたい。俺に協力させてくれる?」





君の輝きを守りたい。

君の瞳が憂いで曇ることのないように俺にできることがあるならば、惜しみ無く手を差し伸べよう。

君をその淵から救いたい。

君は俺の希望。

君は俺の一条の光。