キャリーバッグを引いて歩く朝の駅。
俺は今朝早くの電車で東京からこの街に来た。
今春大学を卒業し、これからこの街にある女子校で英語教師としてスタートを切る。
桜の季節。
円安機運も高まりこの街にも外国人観光客がちらほら見られる。
(あれ?)
ふと気付くといかにも東洋人らしい黒髪の女の子が観光客らしい大柄な外国人二人相手に電車の乗り場を案内しているようだ。
が。
(オーストラリアンか。
あの子、分かるかな?)
オーストラリア訛りに思わず足を止める。
案の定、彼女は答えに窮している。
分かるのに見て見ぬふりは出来ない。
俺はそちらに足を向ける。
「May I help you?」
「Oh!」
俺が声を掛けると二人組は嬉しそうに下車予定の駅にラピッドが停まるのかとか、「Ekiben 」を食べてみたいけれどその駅で売っているのかとか訊ねてきた。
俺は行ったことのない駅だけれど、日本の駅の大体の感覚でそれらに答え、彼らを見送った。
俺は今朝早くの電車で東京からこの街に来た。
今春大学を卒業し、これからこの街にある女子校で英語教師としてスタートを切る。
桜の季節。
円安機運も高まりこの街にも外国人観光客がちらほら見られる。
(あれ?)
ふと気付くといかにも東洋人らしい黒髪の女の子が観光客らしい大柄な外国人二人相手に電車の乗り場を案内しているようだ。
が。
(オーストラリアンか。
あの子、分かるかな?)
オーストラリア訛りに思わず足を止める。
案の定、彼女は答えに窮している。
分かるのに見て見ぬふりは出来ない。
俺はそちらに足を向ける。
「May I help you?」
「Oh!」
俺が声を掛けると二人組は嬉しそうに下車予定の駅にラピッドが停まるのかとか、「Ekiben 」を食べてみたいけれどその駅で売っているのかとか訊ねてきた。
俺は行ったことのない駅だけれど、日本の駅の大体の感覚でそれらに答え、彼らを見送った。