「舞奈はどうですか?志望校に入れそうな感じなんですか?」
「私は英語しか見ていないので全体的なことは言えませんが、充分手が届くところにあると思います。」
「そうですか。」
「舞奈さんは非常に優秀で、しかも熱心で飲み込みが早い。
いつも私のところに質問に来てくれますが、素晴らしいと思っています。」
「へぇ…」
兄が眼を見張って私を見る。
「それに優秀なばかりでなく、とても思慮深く優しいところがありますし、素直で可愛らしい…」
「先生!褒め過ぎ!!」
私は恥ずかしくなって先生の袖を引く。
「あっ!…ごめん。」
先生が恥ずかしそうに引き攣った笑いを浮かべる。
でも、最愛の妹を褒めちぎられた兄はきっと誇らしいに違いない。
(って、お兄ちゃんも苦笑いしてるよ…)