「今日用事あったら別に明日でも…」

「大丈夫!今日全然空いてる!!」



ていうか、今日も明日も逢いたいよ!



「もし差し支えなかったらそっち行くけど?

どっか…駅前なんかに長居できるとこある?」

「あ、うん!

駅前商店街の一本裏通りにハンバーガー屋さんがあって、そこならわりと空いてるし大丈夫と思う。」

「分かった。」



私は先生とこっちの駅に2時に待ち合わせする約束をして電話を切った。



先生の声が止んだスマホをじっと見る。



(先生に逢える!)



高鳴る胸がトクトクと激しく音を立てる。



「舞奈、昼ごはん出来てるよ。」

ドアの向こうで母の声がする。

「今行く!」

正直ごはん食べるのももどかしいんだけど。



せわしい気持ちで私はダイニングに駆け込んだ。

     *  *  *