「…となるから答えは3番、となるわけ。」

「なるー。」



今日最後の太陽がブラインドの隙間からうっすらと射し込む英語準備室。

あれから私は毎日放課後の遅い時間にここに通っていて、
今日も先生に勉強を教えてもらっている。



訪れた時に岩瀬に会ってももう慣れたもので、

「あっ!岩瀬先生、ちょうど良かった~

分からない問題があって先生に聞きにきたんですぅ!」

なんてにこにこ言っちゃう女優ぶりだ。



「ところで南条。進路の件、親御さんに話ついたのか?」

「……」

無言で眼を逸らす。



「え…

三者面談そろそろだろ?いつだ?」

「…来週の水曜日。」

「って一週間ねぇじゃんか!大丈夫なのか!?」

「う…ん…」



先生が大きく溜め息を吐く。