「久しぶりだね。相変わらずバスケやってるんだ?」
「はい。先輩は…マネージャーですか?」
「そ。男バスのね」
男バスかぁ…
中学の時バスケ漫画に憧れて、よく男子の試合見に行ってたっけ。
格好いい人を見付けては友達とキャーキャー騒いで。
懐かしいな。
奥のコートで練習している男バスに目を向けると、一際目立つ人が居た。
長身で、少し茶色がかった髪。
遠目でもイケメンだと分かるのは、オーラなのだろうか。
目が、離せなかった。
……え?
こっち、見てる…?
ま、まさか。あんなイケメンが。
思わず目を逸らす。
イケメンは目が合うだけで緊張してしまう。怖い怖い。
「ゆっくり見てってね。聞きたいことあったら何でも聞いて」
「え、あっはい!あありがとうございますっ!」
い、いけない…部活見学に来たのにイケメン見学になるところだった。
我に返り、
その後少しだけ見学をして体育館を後にした。