20分くらい手を繋いで歩くと原田さんの家の近くの公園に着いた。
「リュウヤくん、もう少し一緒にいたい」
「わかった」
公園のベンチに座った。
「私の気持ち伝わってるよね?」
「う、うん」
「リュウヤくんは奥手だから、私ガンガン攻めていっていいかな?」
「あぁ…」
ガンガンってなんだ?
原田さんには似合わない言葉に少しビックリ。
「今、抱きついてもいい?」
「ここ外だぞ?」
「じゃー部屋ならいいの?」
「そういう事じゃなくて…」
「抱きつくのだめー?」
「わかったよ」
原田さんの下から見上げられる目に俺は弱い。
俺の返事の後すぐに原田さんは俺の腰に細くて白い腕を回した。
かわいい顔を俺の胸に埋めながら照れたように笑っているのが見えた。
「リュウヤくんも抱きしめてくれない?」
またあの目で俺を見上げる原田さん。
俺は黙って原田さんを包み込んだ。
「リュウヤくんの匂いでいっぱいだ。幸せ」
「なんだそりゃ」
俺も男だ。
原田さんの髪から香る匂いはたまらん。
しかもこの華奢な身体に不釣り合いの胸。
胸が俺のお腹近くに当たっているのがわかる。