そのまま放心状態で放課後になってしまって。
「リュウヤくん?今日ずっとぼーっとしてたね?」
「あ、あぁ」
「今日放課後暇かな?」
「ごめん。今日は先約が」
「え、誰かとデート?」
「ちょっとな」
悲しそうな顔をする原田さん。
「じゃー俺行くから」
鞄を持って教室を出た。
そして清水さんの教室の前に来た。
ドキドキしながら中を見ると清水さんと美月が楽しそうに話していた。
俺は廊下から「清水さん」と呼んだ。
すると美月がニヤニヤしていた。
清水さんは恥ずかしそうにこっちへ来る。
「美月また明日ね!」
美月に手を振る清水さん。
「行こっか」
「うん」
なんか清水さんの隣を歩くのが嬉しいのと落ち着くのとなんかわからない気持ちになる。
「今日どこ行くんだ?」
「えっとね…リュウヤくんと行きたかったところがあるの…」
「えっ俺と?」
「うん!」
「そっか、じゃーそこに」
清水さんの横顔は嬉しそうでこっちまで嬉しくなる。