“放課後教室で待っていて下さい 香梨”
と、書いた紙を崚くんの席に置いといた。
放課後になり、今から告白するのかと思うと、急にドキドキしてきた。
「…どうしよう。すごく緊張してきた…。」
深呼吸して、窓の外を見る。
「…キレイな夕日…。」
思わず声が出てしまうほどの、美しい夕日だった。
その夕日を見ていると、扉が開く音がした。
「…香梨?どうした?」
振り向くと崚くんがいた。
言わないと。崚くんに私の気持ちを伝えないと。
「…好きです!ずっと大好きです!!」
言った。ついに言えた…。
崚くんは目を見開いて驚いたような、困った顔をしている。
フラれるって分かってる。
伝えたかっただけだから、フラれても…大、丈夫…。
諦めかけていた、その時だった。
「俺も…実は、ずっと香梨が好きだったんだ…。」
彼の言葉に反応して、頬が熱くなるのを感じた。
放課後は空も教室もオレンジに染まる。
そして、彼の顔も…。