そして試合はあっという間に終盤へ進む。
なかなか相手のピッチャーからも、ヒットを打てずにいた桜川も、２点を先制しリードを保つ。
幹野くんがヒットを打った時、案の定絵美がジャンプしながら喜んでいた。
絵美のキンキン声に、私は少し耳を塞いでたけど、絵美のそんな素直な所がうらやましかった。
ピッチングの方はカイが見事に三振を奪い続け、打ちとっていた。
そしてとうとう最終回９回表、この回を押さえると桜川のベスト４進出が決まる。
マウンドで投げ続けるカイを見て私は思った。
すごい…
アイツ…マジですごいんだ。
私は試合を夢中で見てた気がしていた。
そして最後のバッターもカイは打ちとると、
「ゲームセット！！」
その声が聞こえて、ナイン達はカイの方へ集まり喜び合う。
