そして大会を前に、野球部は合宿に入る事になった。


その事を、私は教室でカイと一平くんから聞いていた。


「へぇ~うちの学校、一応そういう設備あったんだね?」


「まぁな、それでなくても学校側も今年は期待してるらしいから、なっ?エースっ」


そう言って一平くんがカイの肩を叩く。


「おまえなぁ、俺にプレッシャーかけていい立場じゃねーだろ?」


「そうか、じゃあ咲原、おまえがかけてやれっ」


「えっ?うん…」


一平くんにそう言われ、私はカイをチラッと見る。


「ん?…何だよ?」


カイの視線に、私は少し戸惑って目線をずらす。


「う~ん?何っ!?おまえら何かあった?」


「えっ!?何もないよっ」


「あぁ、何もねーよっ」


一平くんにそう言われて、私達は即否定した。


「あ~そうっ?」


何かヤバイな…あれから私ちょっとカイの事意識してる…?


「…おいっ」


カイが私を呼んでる事に気づかずに、私はすっかり自分の頭の中で考え込んでしまう。


すると、