とその時、教室に誰かが入ってきて、私はビックリして振り向く。


「…カイ」


すると水内くんも振り向き、カイを見る。


「…どうしたの?本道、野球部は今日体育館じゃないの?」


「俺はちょっとタオルを取りに」


「へぇ…」


そう言って水内くんは、私から離れ自分の席に行き、カバンを持った。


「じゃあ、僕はそろそろ帰るよ、あっ…あと本道、君に演技の才能はないみたいだね」


「はっ?」


水内くんはそう言ってカイに近づき、肩をポンッと叩いた。


「君は、彼女がいるのを分かっててタオルを取りに来たんじゃないのかな?」


「……!?」


「それじゃぁ咲原さん」


「あっ…うんバイバイ」


そして水内くんは教室を出て行った。


カイは出てった水内くんを見てる。


「ねぇ、水内くん最後何て言ってたの?」


「いや、別に…」


「そう?」