乗る前まではうるさかったのに、急に黙り込む私に気づいたのか、カイが話しかける。
「おい、宇美どうした?」
「えっ?なっ…何が?」
私はカイにバレないように、平然を装った。
「いや、なんかおまえ顔色悪くね?」
「はっ?別に全然っ」
そう言って下を向く私を見て、カイは何かに気づいたとばかりに言ってきた。
「ぷっ…おまえ、まさか高所恐怖症っ?」
――っ!!?
私はカイの言葉に何も言い返せず、ついショックを受けた顔になる。
するとカイは、
「ぶはははっ!!」
案の定爆笑されてしまった。
「あははっ!!ムリっ!腹いてぇ~っ」
「ちょっと!体揺らして笑わないでよっ揺れるじゃんバカっ!」
「あはっ!そりゃ悪かったなっ、っていうかおまえさっきジェットコースター乗ってたじゃねーかよ?」