「えっ?あぁ…いいよっ」


幹野くんはちょっと驚いた後、立ち上がる。


幹野くんは一緒に歩いてると、やっぱり身長が高いのが分かる。


誰かと違って、やっぱりモテるの分かる。
いつも、どっかのチビといるからな~。


すると、幹野くんが私の視線に気付く。


「…なに?」


「あっ…いや何でもっ」


しまった…“何でも”じゃないや、役目果たさないと。


「ねぇ幹野くん、絵美がいつも野球部の練習とか見に行ってるみたいだけど、ギャラリーとか気になる?」


「えっ?」


しまった…さりげなさすぎたかな?


「いや、気になるって事はないかな~やっぱり応援されるのは嬉しいよっ」


「そっかぁ、幹野くんけっこうモテるみたいだけど、彼女はいるの?」


「彼女か?いや、いないよ」


「そうなんだ…」