冬―。
私とカイは相変わらずな毎日を送っている。
でも、カイとの日々は平凡だった私の毎日にポカポカと温かさを加えてくれたよう…。
そう、この時期のホッカイロのように…。
…なんて、
「ハッ…クシュン!」
くしゃみが出てしまった私。
「はぁ―…ダメだ、ホッカイロがあっても寒いよ~」
独り言を言いながら、教室で帰る支度をしていた私の所に絵美がやってきた。
「宇美~もうちょっと可愛くくしゃみしなよ―?オッサンみたいだったよ~?」
「う…うるさいなぁ、昔からくしゃみが可愛くできないのっ」
「私はいいけど、本道の前では可愛くしなよ?」
「え―?やだよ…っていうか、そんなの上手く出来ないし…」
「はぁ―…本当に不器用なんだから宇美はっ」
「すいませんね―…」
その時、教室の入り口から。