「宇美っ?ちょっとどうしたの!?」


「あれ…私…?」


「…咲原さん…」


隣の水内くんも私を見ているのに気づいたけど、とてもこの顔では振り向けない。


だって…


勝手に落ちてくる…涙がっ……。


そして、グラウンドでは両校が整列していた。


「1―3 で桜川高校の勝ちっ!!礼っ!!」


「ありがとうございました!!」


ウウゥゥ――……


礼を交すと試合終了のサイレンが鳴り響く。


そして両校が応援スタンドに走ってくる。


選手達が応援席に挨拶をする。


みんなが立って大喜びをする中、私は立てずに、カイの事も見れなかった。