そして、桜川スタンドから大歓声が沸く。


「ワワァァ――!!」


その歓声でようやく目の前の現実に気づいたカイは、バットを置き、ようやくベースを一周する。


ホームベースを踏むと、桜川は2点追加し1―3 の逆転に成功することに。


ベンチは、カイと一平を大喜びで迎え入れる。


ハイタッチを交わしタオルを持って、カイがベンチに座ろうとすると、幹野が近寄る。


「本当にやるとはビックリだなっ」


「バカヤロ、信じてたんだろっ?」


「あぁ…」


「あち――」


そう言うとカイはドリンクを取りに行くことに。