そして試合は 0―0 のまま三回まで進む。


そして、3回裏桜川の攻撃


カキーン!


7番のカイの打った打球は、ライトフライでアウトになってしまった。


「アアァ――……」


スタンド席からも残念の歓声が漏れる。


ベンチに戻ったカイに、一平がチャチャを入れる。


「あーぁ、打ち上げかよ?」


「あぁ~ん?三振してたヤツに言われたくねーんだけどっ!?」


すると、後ろから腕組みをしていた幹野が口を開く。


「おいバッテリー!言い合いするなよっ、決勝戦だぞっ」


「………すいません」
「………すいません」