そして、準決勝の日がやってきた。
バスに乗り込み私達は球場へ入る。
とうとうベスト4かぁ〜
出るわけじゃないのに、私まで緊張してきた。
すると、隣に座った絵美も口を開く。
「はぁ―緊張する~」
「うん分かる、出るわけじゃないのにね?」
「さすがに、ベスト4だからね」
「えっ…?」
振り向くと、そこにいたのは水内くんだった。
「水内くん…」
水内くんとそばで話すのは久しぶり…そのせいか少し胸がザワついた。
すると水内くんは、変わらない笑顔を私に向けてきた。
「隣…座っていいかな?」
「うん…」
「大丈夫、もうデートに誘ったりしないよ」
「……」
水内くんの言葉に、私は少しだけ口元を緩ませて水内くんを迎え入れた。
すると、話を聞いていた絵美が少し興奮しながら口を開く。