ある日の昼休み。


ガシャン。


「あち―喉乾いた」


カイは自販機でジュースを買っていた。


そこに来たのは…


「…2回戦目圧勝だったみたいだね?おめでとう」


「…水内」


まだジュースを空けていないカイの隣で、水内も自販機にお金を入れる。


ガシャン。


「順調に勝ち進んでるみたいだね?」


「あぁ」


「何か最近、君の才能がうやらましいよ」


「はっ?何だよ…それ」


「僕が頑張っても、彼女は笑顔にはならないんだよね、きっと…初めから」


「えっ…?」


「けど…それでも譲れないものはある、僕には咲原さんが必要なんだ」


「水内…」


すると水内は突然、不適な笑みを浮かべながら口を開いた。