それから、三日後の放課後。
私と絵美は一緒に帰ろうと、教室を出ようとしていた。
すると絵美が突然驚いた顔で立ち止まる。
「えっ?幹野くん…」
「えっ?」
教室前の廊下に、幹野くんがこっちを見て立っていた。
「絵美ちゃん、ちょっといい?」
「えっ…?」
「あっ…じゃあ私は先帰るね?絵美っ」
「えっ?ちょっと宇美~」
私は二人に気をきかせて先に帰る事にした。
頑張れっ…絵美。
上手く行くといいなぁ~。
そんな気持ちのまま私は下駄箱まで行くと、部活に向かう途中の一平くんとカイに会った。
「カイ、一平くんっ!もし幹野くんがちょっと遅れてきても怒らないであげてよ~今日だけはっ、じゃあっ」
「…何だアイツ?」
「さぁ―?」