その日、部活の終わった野球部では、


「カイ…ちょっと付き合ってくれないか?」


「幹野?あぁ…分かった、じゃあな一平っ」


「えっ?おいっ待てよ!」


まだ着替えてる一平を残して、カイと幹野は出て行った。


そして、幹野に連れられ着いた場所に、カイは呆れたように言った。


「バッティングセンターかよっ?まだ打つ気なのか?」


「あぁ…ちょっとな」


幹野はそう言うと、バッターボックスに入り打ち始めた。


しかし、幹野のバッティングはいつもの調子が出ない様子だった。


「どうしたんだよ?調子悪いんじゃねーのか?やっぱり疲れてるんだろ」


「あぁ、そうなのかもっ」


「…悩み事か?」


「あぁっ」



カキーン!!