そんなわけ…
でも…
そんな事を考えていると、急に恥ずかしくなった私は、立ち止まってしまう。
するとカイが、気づき振り向く。
「ばっ…バカ!おまえ何考えて立ち止まってるんだよっ」
そう言うとカイは傘を持ってない片手で、私の手を掴もうとした。
カイの手が触れたところで、私はハッとして思わず手を引っ込めてしまう。
私達はその場に止まってしまう……
そしてカイが背を向けた。
「バカッ…あれはそんなんじゃねーぞ?勘違いすんなよっ」
「……うん、分かってる」
さっきより少し距離を置いて、私達は歩く。
何なのこれっ…
私カイの事、こんなに意識して…
何かカイもあんまり喋らないし、心臓止まりそうだよっ。