その場の空気がイヤで、私は逃げるように立ち去った。


そして下駄箱にいるカイを見つける。


「ちょっと！あんた何でそんな勝手なの！？」


「うるせっ」


「なっ…で、何？話？」


「…………」


「ちょっと、何よ？」


カイは黙ったままで、私達はいつの間にか学校を出ていた。


するとカイがようやく口を開く。


「おまえ…軽々しく男の家に入るなよなっ」


「はっ？あぁ…水内くんの？聞いたんだ…だって…あれはっ」


「あれはもクソもこれからもねーんだよっ」


「何よそれっ！？」


「だから～その気にすんだろーが！男はっ」


「えっ？…その気って」


私は、こないだ水内くんに言われた言葉を思い出す。


“君が僕の部屋にいると危険かもよ？”


えっ…じゃあ…


カイも私が部屋にいる時“その気”になってたって事っ！？