そうして私は水内くんと帰る事に。
「ゴメンね咲原さん、大丈夫なんだけど…先生おせっかいだよね?」
「ううん、いいのヒマだし、それに…一人は心配だし」
「…ありがとう」
水内くんは少し申し訳なさそうな顔で、私にそう言った。
そして、野球部が部活をしているグラウンドの横を通る。
私が何気なく目をやると、投球練習をしていた一平くんとカイが私達に気づいた様に思えた。
カイのヤツ、誤解するかな?
…っていうか、別に付き合ってないしっ。
そんな心配いらないよね。
「本道には僕から言っておくよ?」
「えっ?別に…大丈夫っ、気にしてないから」
「…そう?」
「うん」
そして私達は駅に着き、電車に乗る。
「水内くん、お母さん…来られないんだね?」
「えっ?」